Wednesday, August 10, 2022

ひこうき雲

白い坂道が  空まで続いていた
ゆらゆらかげろうが  あの子を包む
誰も気づかず  ただひとり
あの子は  昇っていく
何もおそれない  そして舞い上がる

空に憧れて  空をかけてゆく
あの子の命は  ひこうき雲 

高いあの窓で  あの子は死ぬ前も
空を見ていたの  今はわからない
ほかの人には  わからない
あまりにも  若すぎたと
ただ思うだけ 
けれどしあわせ

空に憧れて  空をかけてゆく
あの子の命は  ひこうき雲
空に憧れて  空をかけてゆく
あの子の命は  ひこうき雲


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